《新しい時代の働き方》家族ノマドを実践する経営者【板羽宣人さん】にインタビュー。

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《新しい時代の働き方》家族ノマドを実践する経営者【板羽宣人さん】にインタビュー。

世界には、いや日本には、様々な働き方があります。

会社員、個人事業主、フリーランス、一昔前の当たり前が変化しています。

最近では「働き方改革」という言葉を耳にする機会も多くなってきました。当たり前に流されてしまいがちですが、一度立ち止まってよく周りを見てみると、ちょっと変わった働き方をしている人がたくさんいます。

さて、これからどう生きよう。

そう思った時に、僕らが素敵だなと思う働き方をしている人に話を聞きたいと思い、人生初の取材に行ってきました!!

 

最初のゲストは、「家族ノマド」という生活スタイルを実践されている、板羽宣人さんです!

(※家族ノマドとは、東京に拠点を持ちながら季節やその時々の情勢に合わせて一定期間住む場所を変える生活のこと。)

 

*********************

 

ーお忙しい中、ありがとうございます。ご存知だと思うのですが、僕…無職なんですよ。

 

ええ、知ってます(笑)

 

ー時間は山ほどあるので、こんな人になりたい!って人に会いに行って、話を聞きに行くという、自分勝手な欲望を満たすためのコンテンツを作ろうと思ってます。この情報を自分のものだけにするのも勿体無いので、少しでも周りの方に伝わればと。

 

あぁ、なるほど(笑)

 

ー今日は、起業や働き方(家族ノマド)についてお伺いしようと思っています。書籍(最後に紹介あり)や勉強会で起業のお話はかなりオープンに公開されていますが…その中でも特にここは聞きたい!!というところを今日は炙り出してきました。

 

炙り出したのですね・・・

 

ーええ。

 

何を聞かれるかドキドキですね。

 

~本日お話をお伺いする板羽宣人さん~

公務員を退職し、32歳で独立。現在、現在、記念日もののテディベアのネットショップ還暦祝いのネットショップを家族で運営されており、その他にもこれまじ!葬儀情報サイトなど、複数のサイトを運用されています。その他、起業の講師やコンサルタント、ウズウズという勉強会の開催、電子書籍の執筆やウズウズ出版社を運営されています。今は東京を拠点に、フィンランドやニセコ、オーストラリアなど、働きながら家族全員で旅をするノマドスタイルな働き方をされています。現在、中学1年生の息子さんがいらっしゃいます。

 

家族でノマド!?夫婦の共通点は”とりあえずやってみる”こと。

 

ー僕たちは旅を通じて、そもそもひとつのところに定住しなくてもいいかなと思っているんです。そんな時に板羽さんの働き方を知って、かなりの衝撃でした。ノマドって、自分のブランド(個人名)を売っている方や、IT系などの専門知識を持っている方のイメージだったので、自分は無理だと思っていたんですよ。でも、板羽さんは、物販の仕事をしながらノマド生活をされていますよね。

 

ええ、そうですね。

 

ー頑張れば、自分でもできるかもしれない!って思えたんです。自分の力で稼いでいるということはもちろん、その他にもコンサルタントや出版社、ネットショップなど様々な仕事をバランスをとりながらやっているのもすごいなと思ってるんです。

 

ははは…だから、私は生命保険に入ってないんですよ。仮に私が死んでもこのビジネスは回っていくので。

 

ーおぉ…素晴らしいですね。働く場所もフィンランドやオーストラリアなど、国内外様々な場所でされていますよね。家族でノマドって憧れます!もともと旅行は好きなのですか?

 

いいえ、大っ嫌いです。今でも好きではないですね。

 

ーえ…というと…?

 

観光地ありきの旅行は何が楽しいのかわからないんです。帰って数ヶ月経ったら、忘れてしまうんですよ。でも、5、6年前にカウチサーフィンを使った時は楽しかったですね。あれって、本当の現地の生活が見られるからいいですよね。観光地って作られた空間だから、面白さがわからなかったんですけど、カウチサーフィンなどで、現地の人や生活を知れるようになってからは、そんな旅行が好きになりましたね。

 

ーなるほど、その時に旅行の楽しみ方が変わったんですね。

 

今は場所というより、誰がそこにいるかの方が大事です。月に1回しごと合宿をしてるんですけど、その場所も必ず誰か知り合いがいるところに行っていますね。

 

ーちょっとわかります。ということは、もしや奥様が旅行好き…?

 

いいえ。妻はもっと変わっていますよ。ハワイに家族ノマドに行った時だって、一度もビーチに行ってないですからね。

 

ーえええ!どうして…?

 

海が好きじゃないからみたいです。家の中と公園の木の下にずっといましたね。日焼けもしたくないみたい。

 

ーな、なるほど。それで、ハワイに行こう!ってなるのもすごいですね。

 

行ったことないから行ってみよう!という感じみたいです。

 

ーとりあえずやってみよう!という考え方はお2人とも似ているんですね。

 

例えば、私が突拍子もない判断をすると、すると、”すぐ行動しろ!”って背中を押されるので、行動せざるを得ないんです。東京に引っ越してきたのも、東京に1ヶ月間住んでみて、”面白かったね~!東京に引っ越してもいいね!”って話してたんですよね、そしたら、”じゃあ次の休みに行って、家決めてきて!”と言われ、1日で決めたんです。

 

ーす、すごいスピード感ですね。

 

面白いと思ったら、すぐ乗るというか、やりたいならやろうよ!という感じですね。家族ノマドを1ヶ月間ニセコでした時も、妻が教育委員会に電話をして、息子をニセコの学校に短期的に転入させることができたんですよ。

 

ーお互いに価値観はあっていそうですね。

 

そうですね。でも、もともとそんな性格じゃなかったですよ。妻も私が公務員だったから結婚したと思うんですよね(笑)。

 

ーそこに、すごい変化がありそうですね…

公務員から起業家へ。きっかけはオークションとテニスサークル!?

 

ーお2人が今の価値観に変わったきっかけはなんですか?元公務員とはとても思えません(笑)

 

公務員として真面目に働いていましたよ(笑)。妻も仕事一筋なサラリーマン家庭で育っているので、自営業なんて全く頭になかったですね。きっかけになったのは、一緒にオークションをするようになってからだと思います。家の中のものを売ったり、週末にはフリーマーケットに行って購入し、オークションで販売をしてたんですよ。それこそインターネットが普及し始めた頃の話です。そこで「商売の楽しさ」「インターネットの可能性」を感じちゃったんです。この頃から、2人の考え方が変わったんでしょうね。

 

ー考え方が変わった大きなきっかけは2人での成功体験の共有なんですね。

 

きっと一緒にやったのがよかったのですね。もともと私は公務員になりたかったですし、起業なんて全く考えてなかったので、オークションの経験が自分の中でもかなり大きいですね。あとは、社会人のテニスサークルを立ち上げた経験も大きかったですね。インターネットでメンバーが募集できるのか不安でしたが、ここでもやはりインターネットの可能性を感じましたね。ちなみにテニスサークルを立ち上げたおかげで妻にも出会えました(笑)

 

ー素晴らしいです!!それも成功体験のひとつですね!!今は、奥様も同じ仕事をされていますよね?夫婦で仕事をしている理由ってあるんですか?

 

もともと、私一人で始めたんですが、だんだんと仕事が忙しくなってきたので、手伝ってもらうようになったのがきっかけですね。なので、初めから一緒にやろうと思っていたわけではないです。妻に手伝ってもらうことが申し訳なく思い、悩んだ時期もありましたが、時間の経過と共に妻も今の仕事にやりがいを感じるようになってくれて現在に繋がっていますね。

 

ー家族でできる仕事って理想ですね!

 

一番信頼できますからね。

 

目の前のことを一生懸命やっていると、自ずと目指している場所へ繋がっていく。

 

ーちなみに起業する時は、どうやって業種を決めましたか?そこにたどり着いた経緯があれば教えて欲しいです。僕もいろいろ悩んでいるので…

 

雑誌でテディベアを販売している人を見たんですよ。こんな風に成功している人がいますよってのを見て、あ、それいいね!って思ったんです。まずは、これを参考にしてみよう!って始めました。今では、思い出を形にする記念日に関わるビジネスをやりたいと思ってやってますが、最初からこの業種がいいというのはなかったですね。

 

ーそうなのですね。起業しようと決意したのもインターネットの可能性を感じてからですか?

 

そうですね。オークションやテニスサークルの立ち上げをきっかけに、「インターネットの可能性」を感じちゃったからですね。その時から、インターネットで何かやりたいというワクワクした気持ちと、今やらないと手遅れになる!という想いが強くあったんです。

 

ーそんな時に偶然、雑誌で商材を見つけたということですか?

 

ちょうどその頃、オークションに出す商材を仕入れるのが面倒になってきていて、電話一本で仕入れられて、ネットショップできるものがいいなと思って、本屋にネットショップの本を探しに行ったんですよ。そしたら、その本にたまたまテディベアショップが紹介されていて、しかも数週間後にその運営者の方の講演があったので、聞きに行ったんですよね。その時に、これだ!と思ったんです。その方に黙って始めたわけではなく、厚かましくも仕入先などを教えてもらいました(笑)

 

ー意外です。てっきり戦略を立てて、論理的に考えたのかと・・・

 

ははは…そんなことないですよ(笑)その時は目の前のことを一生懸命するだけなんです。それを後から振り返ると、「あ、繋がった!」と思ってストーリーにして話をしているんですよ。目の前のことを一生懸命やっていると、自ずと目指している場所へ繋がっていくと思っています。

自分にとっての幸せは、何なのか。

 

ー板羽さんは、ネットショップ以外にも様々な事業をされていますよね?

 

以前は、子供の成長を記録するベビログというブログサービスを運営していました。子供の記念日に合わせて、商材を提供できるようなビジネスです。”幸せな家庭を築きたい”という想いが強かったので、子供の成長記録をつけることで、幸せな家庭を増やせるのではないかと思っていたんですよね。でもこれは私がやってはいけないサービスだったんですよ。

 

ーそれはどういうことですか?

 

ベビログというサービスは、たくさんのユーザーを集める必要があったんです。しかし、たくさん人が集まればそれだけ管理コストや、個人情報、サーバーの容量も増えていくので、個人でやるには負担が大きすぎたんです。しばらく悩んでいた時期もありましたね。

 

ー板羽さんにもそんな時期があったんですね。

 

特に大きな転換点になったのは、2011年にニセコで1か月間、家族ノマドをした時でした。実はその間、ベビログのサービスをメンテナンスでストップさせたんですよ。

 

ーえ、そうだったのですね!

 

その間、ゆっくり今後について考えることができました。ニセコでは毎週末の夜に、撮りためていた写真をスライドショーにして家族3人で見ていたんですよね。そしたら、めちゃくちゃ幸せな気持ちになれたんですよ。”これが自分にとって幸せだな”と気がつくことができたんです。この幸せを維持するためには、スモールビジネスじゃないとダメだなと思って。そこでスモールビジネスで勝負しよう!と割り切ることができたんですよ。そう思えたので、ベビログのサービスは後に他社に譲渡したんです。

 

ー何が大切なのか、そこで見えたのですね。

 

そうですね。その時は、子供の成長記録を形に残したくてブログサービスを始めたのですが、今では、当時ネット販売していたテディベアが、ベビログの想いを引き継いで、記念日オーダーメイド商品に変わったんですよ。2つの事業が自然とひとつになりましたね。

 

ー現在のビジネスモデルは計算してやっていたのかと思っていました…!

 

最初から考えて計算なんてありえませんよ(笑)両方とも一生懸命やっていたから繋がったと思ってますね。いや、計画も必要だと思うんですよ。でも、やらなきゃいけないことって既にわかっていると思うんです。計画する前に行動して、とにかく一生懸命やること。気がつくとその行動の積み重ねが、後から考えるとまるで計画していたかのようになるんですよ。

 

ーなるほど、まずは行動…はい。

 

どんなことでも起きていることを正解にするのは、自分次第だと思っているので、今ある環境でどこまで頑張れるか、そして、その環境で努力することが一番の近道じゃないかなと思ってますね。

 

困った時は、とにかく突撃あるのみ!

 

ーちなみに板羽さんは、努力してもなかなか前に進めない時はどうしていますか?

 

とにかく突撃します。その答えを持っていそうな人に突撃して、ヒントを得ようとしますね。無視されたって失うものはひとつもありません。もしそのヒントが得られたら最高ですよね。それを得るためには突撃する数も大切です。あとは、スピードですね。スピードを早めれば早めるほど、得るものがあると思ってます。

 

ー板羽さんは常に行動のスピードが早い印象ですけど、昔からなんですか?

 

スピードを早くするといいことしか起こらないですよね。なので行動は早くしようといつも思っています。人生は有限という想いが強いので、今できることをやってしまおうって思ってます。自分ではコントロールできないこともありますし、そのタイミングでしかできないことって多いんです。

 

ー今の僕には痛い言葉ですね…できるときにやらないとですね。最後になりますが、最終的に今のビジネスはどうしたいと思っていますか?

 

無いですね(笑)。1年先とかも特に考えてません。税理士さんにも中長期計画を作ってくださいと言われるんですけど、「無理です」と答えてます。これだけ社会ややりたいことが移り変わっていくのに計画なんて無理ですよ。作ったとしてもそれに縛られてしまいますしね。でも目の前のことは全力で行います。あと、将来的には個人の力で稼ぐことができる人を育てる塾みたいなものをやってみてもいいかなーと思ってますね。ちょうど今さっき、Facebookのグループを作っていたんですよ。

 

ーあ。それ僕も入れてください。

 

 

 

《書籍紹介》

【個人で稼ぐ力: スモールビジネス起業のすすめ】

これから独立しよと考えている人、いつかは独立したいと考えている方に読んでほしい本です。特定の会社に依存することなく生きる、場所にとらわれない生き方、スモールビジネスというキーワードにピンと来たかは是非。

【個人事業・中小企業者のための売れるホームページに必要なたった3つのポイント】

1.ターゲットをとことん絞り込む

2.選ばれる理由を明確にする

3.売れるキーワードでアクセスを集める

この3つのポイントについて具体的に説明してくれています。ホームページを作ろうと思っている方にとっては参考になるポイントが多いと思います。

【編集後記】

「なぜこんなにも与えてくれるのだろう?」

板羽さんからお話を聞いている最中からずっと頭の一部にあった思いです。縁もゆかりもない人に、ここまで協力してくれる。全員にできることではないと思います。

しかしそんな僕に対しても誠実な姿勢で対応してくれるのが板羽さんの素敵なところ。

最後まで誠実に、そしてまっすぐに応対してくれる人柄にホレました。

今後も僕たちが「素敵だな」と思う人にインタビューを続けていきます。あなたの生き方を考える上で気づきなれば嬉しいです。

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keiki
Keiki Ishikawa,1987年生まれ。東京生まれ東京育ちの東京っ子。テンションの振れ幅が広いが、基本的にローテンションなことが多く、一週間ほど家にこもっても苦にならない精神力を持っている。大学卒業後、地方銀行に勤務。妻と出会い退職・世界一周を決意。500日間の世界一周を経て現在に至る。

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