イエスの生まれたベツレヘムで、パレスチナ問題を実感。
昨日の続きです。
パレスチナ自治区のヘブロンへ行った私たちは、そのままベツレヘムへ向かいます。
キリスト教に詳しい方は、
うわおおおおベツレヘム!!!!
と思うかもわかりませんが、ベツレヘムは、あのイエスキリストが誕生した場所です。
生まれた洞穴(馬小屋)の上には、イエス生誕教会があり、
世界中からクリスチャンがたくさんお祈りしに来ています。
特にクリスマスには多くの人が訪れるようです。誕生日だからね。
イエスが誕生した場所には小さい穴があり、
手を入れると岩に直接触ることができるらしい。
この扉をくぐると地下洞窟にありました。
それがここ。
みな、こんな姿勢になってここにキスしたり、おでこをつけたりしています。
さすがに、
この仏教徒がなにしとんじゃい!
お前らニイハオやろ、ニイハオ。
と言われそうだったので、触るのを控えました。
続いてここは、ミルクグロット。
天使からイエスの父ヨセフにイエスの命が狙われているため、エジプトへ逃がすようお告げがあった場所。
授乳中のマリアがこの教会を急いで出ようとすると、母乳が数滴地面に垂れてしまう。
すると、赤かった地面が真っ白く染まったという話から、教会はミルク色。
ほんとにここパレスチナ自治区なの?ってくらい。
商店街を歩いていると、まさかのスターバックスを発見!!!
でも、よく見てみると・・・
ん???????
なんか違う。
STAR BUCKS BETHLEHEM????
どう見てもそっくりだけど、どう見ても偽物です。
町の外れの方まで歩いて行くと、ありました。
これが、ユダヤ人がパレスチナ人を見張るための
監視塔。
パレスチナ自治区にはあらゆるところに監視カメラがあり、ユダヤ人兵士によってパレスチナ人は常に監視されています。
そして、この壁がイスラエルとパレスチナ自治区の町を隔てている
隔離壁(アパルトヘイト・ウォール)
壁にはパレスチナ人の平和に対する思いが込められたアートがたくさん描かれています。
そして、数多くのウォールアートの中でも特に有名なのがバンクシーの作品。
バンクシーとは、イギリス出身の覆面芸術家。芸術テロリストとも呼ばれ、社会風刺画などを街中に描く事で知られています。
ベツレヘムにはこのバンクシーの作品が5,6点あり、タクシードライバーはみな、
「バンクシー!バンクシー!」
と、俺が連れてってやるぞ!と言ってきます。
私たちは、歩き疲れたので断念。
そんな彼の代表作がこちら。
この壁、本当になんでもない普通の町中にあります。
でも、やっぱりこの町、普通じゃない。
この壁の内側に住んでいるパレスチナ人たちは、
決してその向こうに行くことも景色をみることもできません。
でも、そんなの感じない程、彼らは何事もないかのように生活しています。
どんな想いで生活しているんだろう。
そう言えば、
アルメニアとジョージアの国境であるおじさんが、
「いいなー君たち日本人は、若いのに海外旅行ができて。俺は、働いて働いてあとは死ぬだけだ。」
確か、こんなことを言っていました。
どう返していいかわからなかったけど、本当にその通りだなと。
ここに住むパレスチナ人は、海外どころか隣の町にも行けません。
この壁は一体、誰を幸せにするんだろう・・・
目の前に聳える想像以上に高い壁を見上げながら、ずっとずっとそんなことを考えていたけれど、やっぱりわからない。
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