世界一周した旅人が選ぶ、旅に出たくなるおすすめ本10選

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世界一周した旅人が選ぶ、旅に出たくなるおすすめ本10選

500日の旅から帰ってきて一年が過ぎました。

海外に行く機会はありませんが、たまには旅の気分を思い出そうと旅の本を読むことが多くなりました。

 

旅するまでに読んだ本が、その人の旅を大きく変えます。

自分らしい旅もいいけれど、いろんな人の旅をのぞいてみませんか?

今回紹介する本は旅本だけではありませんが、あなたの旅に気づきを与えてくれる本を厳選しました。

旅に出る前に一読して、あなたの旅をより素晴らしいものにしてください。

 

1.TRANSIT

多くの旅雑誌がありますが、僕にとってTRANSITは唯一無二の存在です。

ノウハウとか、美味しい食べ物とかは載っていません。

国や地域の文化や、歴史、宗教など、他の雑誌とは一線を画する切り口が魅力です。

ミャンマーチベット南インドアルゼンチンを特集している雑誌って他には見かけません。

この本を読み地域の文化や歴史を知ってから旅すると、旅先で出会う風景が変わると思います。

TRANSITを読んで旅先を決めるのも素敵だと思います。

 

2.もの食う人びと(辺見 庸)

著者の逸見氏が世界各地を周り、食を通じてその場所の歴史や過去に迫るルポタージュ。

バングラデシュの残飯市場、フィリピンでの日本兵による食人、韓国の慰安婦・・・

どれも簡単に解決できるテーマではありませんが、すべてが現実に起きている問題です。

白と黒に色分けできない、リアルな世界の一部がのぞける本。

 

3.深い河(遠藤周作)

様々な理由でガンジス河に惹きつけられた5人の日本人。

彼らがガンジス河で一体何を感じたのか。

苦悩を抱えて生きる人間。

誰にでも平等に接してくれる河にどんな意味を感じるか。

あなたはガンジス川にどんなイメージを持ちますか。

インドに興味ある人はもちろん、ない人にも読んで欲しい一冊。

参照:僕がインドに呼ばれたか呼ばれてないかについての考察

 

4.アヘン王国潜入記(高野秀行)

ミャンマーに単身で潜入し、アヘンを栽培する村に7ヶ月滞在するというクレイジーな作者が書く渾身の作品。

ギリギリのライン(むしろアウト)を攻める文章をヒヤヒヤしながらあっという間に読んでしまいます。

ミャンマー北部の文化や、アヘンの文化も興味深かったのですが、人間がアヘン中毒になっていく姿が特に印象的でした。

どれだけ知識があっても、体験した人には勝てない。そう感じる一冊。

高野秀行さんの作品はすべてぶっ飛んでるので、人と違う旅をしたい・・・と思っている人は他の作品も読んでみてくださいね。

 

5.旅行者の朝食(米原万里)

近いけど遠い国ロシア。ロシアの食文化を中心とした食エッセイ。

この本を読むと、ロシアについての雑学が身につくと共に、ドストエフスキーが言う「ロシアらしい」という言葉がわかった気分になります。

食べることも生きることもなんと残酷で罪深いことなのだろう。殺生の罪悪感と美味しいものを食べたい強烈な欲望、その矛盾をまるごと引き受けて行くということが、大人になることなのだろうか。

ロシア人に会ったら、「旅行者の朝食」知ってる?と聞いてみましょう。

 

6.グアテマラの弟(片桐はいり)

女優片桐はいりが書いたグアテマラ旅のエッセイ。

普通の生活を楽しめる国。

僕がそう感じているグアテマラの魅力や空気感がとてもよく描かれています。

見どころの多い南米ですが、この本がきっかけでグアテマラに行った人もおおいんじゃないかなぁ?

参照:世界一周中2ヶ月いた国【グアテマラ】がもっと好きになった本!【おすすめ本レビュー】

 

7.青春を山に賭けて(植村直己)

旅に行きたいけど、仕事があるからいけないよ…って言っているあなたは絶対に読んで下さい。

植村直己さんの成し遂げてきたことを知ったら、自分の目の前にある壁なんて…と感じること間違い無しですよ。

『ヨーロッパ山行まで、何年かかるかしれないが、とにかく日本を出ることだ。英語ができない、フランス語ができないなどといっていたら、一生外国など行けないのだ。男は、一度は体をはって冒険をやるべきだ』

旅という枠を超えて、生き方を考えさせられる一冊。

登山への興味がない人にもおすすめできる本です。

 

8.イエスの生涯(遠藤周作)

イエスってどんな人だったのでしょうか。

この本はタイトル通りイエスの生涯を描いた作品。

「遠藤周作が好き」という理由で手に取った本ですが、イエスを神ではなく人間として見ることでなぜキリスト教誕生の理由が垣間見えます。

奇跡を起こすのではなく、一緒に苦しみ、無力であることを認める。

1人の人間が神になった背景を知ることができます。

イスラエルに行く予定がある方は、一読すると聖地ベツレヘムでの過ごし方が変わることになると思います。

 

9.森の生活/ウォールデン(ソロー)

1854年に出版された、自身の自給自足生活を描いた回想録。

最近でこそミニマリストが流行っていますが、150年前からモノない暮らしを実践しているソローに驚きます。

旅と関係が深い(と思っている)シンプルライフを書き記した第一人者なのではないでしょうか?

モノにあふれた文明社会に生きる私たちも、未開の境地の暮らしを経験すれば本当に必要なものは何かを自分で知ることができます。それに、もっと素晴らしいことに本当に必要なものを自分で手に入れる方法を習得できます。

僕が旅をして感じたのは、どれだけ不必要なモノに人生をコントロールされていたか。

旅に出る前に、生きる上で必要なモノに気づくきっかけを作ってください。

参照:僕たちはモノを買っても幸せにはなれない。

 

10.国境のない生き方:私を作った本と旅(ヤマザキ マリ)

旅の本……というよりも生き方の本と表現するほうがしっくりきます。

読み終わると、自然と背筋が伸びて前向きな気持ちになりました。

著者のヤマザキマリさんの比喩表現、歴史の知識、実体験。

著者のヤマザキ マリさんの生き様を知れば知るほど彼女の魅力に取り憑かれていきます。

旅やこれからの生き方に閉塞感を感じてしまった人に是非とも読んで欲しい作品です。

自分で考え、自分で感じ、自分の手と足を使って学んでいくことを「経験」と言うのだと思います。囲いの外に出なければ、血肉となるような経験は得られないでしょう。

 

おわりに

興味ある旅が出たくなる本はありましたか?

今回は定番の「深夜特急」や「アルケミスト」などのメジャーな本は取り上げませんでした。

定番以外にも素敵な旅の本がたくさんありますので、あなたの好きな作品を見つけてください。

引き続きいい旅本があったら情報更新していきますね。

以上、世界一周をした旅人が選ぶ、旅に出たくなる本の紹介でした。

 

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keiki
Keiki Ishikawa,1987年生まれ。東京生まれ東京育ちの東京っ子。テンションの振れ幅が広いが、基本的にローテンションなことが多く、一週間ほど家にこもっても苦にならない精神力を持っている。大学卒業後、地方銀行に勤務。妻と出会い退職・世界一周を決意。500日間の世界一周を経て現在に至る。