セルビアの夜行列車で約50万円分の貴重品を盗まれて陥った不思議な感覚。
ご無沙汰してます!
本日からブログ復活します!!!
まずは心配をかけた関係者の皆さん、そしてブログを見てコメントをくれたり、個別に連絡をくれたみなさん、日本からバレンシアに僕らの荷物を届けてくれた馬場夫妻。
ご心配かけて申し訳ありませんでした。そして心からありがとうございます。
先ずは、今回の盗難に関しての振り返りです。
原因は僕らの油断です。
実はセルビアを通過するのは今回が2回目なのですが、一度目にベオグラードを訪れたときに
「街の雰囲気が暗く、あまり長居したくないな…」
と感じていました。
初めて訪れる国や街で、緊張感が高まっていたのかもしれません。
が、その時はなにも起きず。
2度目に訪れた際は、ベオグラード駅の構造を把握していた為、緊張していない状態で電車に乗り込んでしましました。
そしてそのまま車内で寝てしまいました。
○荷物を通路側に置かない
○バックと体が離れないようにしておく
いつもなら絶対やっていることを今回に限って怠っていました。
これをしていればまた違う結果になっていたかもしれません。
今まで大丈夫だったから大丈夫。
自分たちは大丈夫。
という無意識の感覚が今回の盗難につながりました。
実はカメラやスマートフォン・PCの充電器等多くのものを失いましたが、不思議と落ち込んでいません。
(全く落ち込んでないわけではないですが、被害状況の割にはと言う意味で)
というのも、今回失ったものは旅に必要不可欠な物ではないからです。
確かに一眼レフで美しい写真を撮ることも僕にとっては旅の大きな楽しみです。
スマートフォンでウェブサイトを見たり、移動中に本を読むのも時間を潰すにはもってこいです。
GOPROで目の前で起きていることを動画に残すのも2人にとって大切な思い出です。
PCを使ってブログを毎日更新することも、僕らをどこかで気にしてくれている人に現状を伝えるために大切なことです。
ですが、それがなくても僕らの目の前で起きることは変わりません。
むしろ、それらの物や事に僕らの気持ちが支配されて、楽しむべき時に楽しめていない事もあります。
もっといい写真撮らなきゃ!移動中に読む本のデータを準備しなきゃ!見逃せない瞬間を動画にしなきゃ!毎日ブログを更新しなきゃ!
盗まれたものをリストアップしているときに自分たちが失ったものと、それによって得るものがあることを感じました。
僕らは一体何のために旅をしているの?
写真がなくたって、スマホがなくたって、GOPROがなくたって、ブログを書かなくたって旅はできます。
僕らにとって、これらの道具は旅をより楽しむためのものです。
しかしそれらの順番が入れ替わってしまうことがあります。
日本で生活している時も同じような状況に陥ってしまっていた気がします。
同じ様な事が書いてある文章を何度か読んだことありましたが、自分でそう感じた時の納得感はやはり違います。
目の前で起きている事を、もっと自分の身体で感じようよ。
今しかできない事をしっかり判断しようよ。
自分が本当に大切にしなくてはいけないことをちゃんと考えようよ。
って自分の頭のどこかで思っていたのかもしれません。
もう二度と経験したくないですが、とても貴重な経験でした。
そして今回僕らの荷物を奪った人についても考えました。
盗まれた直後は
「くそ!ふざけんなよ!この野郎!」
って。
でも呆然として電車に揺られながら
犯人はどこの国の人だろう(目撃者によるとセルビア人らしい)
窃盗以外に仕事をしてるのかな
家族いるのかな
そんな事を考えました。
きっと彼らも本気で窃盗をしています。
きっと彼らにも罪悪感は少しぐらいはあり、窃盗をしないといけない背景、そして理由があると思います。
(なかったら腹が立つからそう信じてます笑)
他の人には説明できないかもしれないけど、本気で窃盗しているのだと思います。
相手は生きるために窃盗をしています。
それに比べ僕らの旅は随分と緩い目的の元に成り立っています。
内容は何にしろ、「本気の人」と「気の抜けた人」がぶつかったら多くの場合は「気の抜けた人」が負けます。
今回は「気が抜けていた僕ら」の完敗です。
完璧に気を抜いていたので不思議と悔しくありません。
逆にしっかりと準備をしていて盗難に遭ったらもっと悔しかったのかもしれません。
よく「日本人は狙われる」って言うけど、僕らの様に「気の抜けた」(その国の状態・常識を知らないで、日本の価値観で旅をすることを含めて)状態で旅をしている人も多くいる事も原因の一つだな。
と思いました。(十分注意していて、十分に理解していても被害に遭うことも当然ありますが!)
そんな日本人の積み重ねで日本人のイメージが出来上がっている。
今回は僕らもそのイメージ形成を助長してしまいました。
面目ないです。
盗難するなんてけしからん!!ってのは本当に正論でごもっともです。
でも、いろんな背景がある国に行っているんだから、そこを理解してこちらも覚悟をもって旅をしないといけないと強く感じました。
僕らは引き続き旅を続けますが、
①訪れる国の現状・背景を理解すべく試み、
②その現状や背景に目を当てず拒絶するのではなく、受け止め、
③その時できるベストな選択肢と取る。
という考えを持ち旅を続けたいと考えています。
ミラノ万博のセルビア館でこんな文字を見つけました。
これが君たちの国ね…
ふふーん。
「The future is SHARING」
あぁそうかぁ。
言ってることはわかるけどねぇ。
でもねぇ…
ぼかぁねぇ…カメラやスマホをキミらと「SHARING」するつもりは微塵もなかったけどね。
キミたちのことよぉく覚えておくことにするよぉ。
さて、現在はスペイン・バレンシアで久しぶりにゆっくりとした時間を過ごしています。
急なお願いにも関わらずバレンシアまで僕らの荷物を届けてくれた馬場夫妻ありがとー!!
旅も後半戦に入っているので、改めて気を引き締めていこうと思っています。
ブログもまた更新していくので、たまには読んでやってください。
それではまた!!
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