『うつヌケ』を読んで、誰もが「うつ」になる可能性があると感じた話。【おすすめ本レビュー】
いきなりですが質問させてください。
あなたは、
- 完璧主義ですか?
- 責任感が強いですか?
- 失敗すると自分を責めますか?
僕は全てに「はい」と答えます。
あなたはどうですか?
全てに「はい」と言えるあなた。もしかしたら「うつ」かもしれません。
今日は自分が「うつ」っぽいと思う人、そして身近に「うつ」な人がいる方に読んでほしい本を紹介します。
『うつヌケ』とは?
この本は、17人の「うつヌケ」した人の体験談を描いたコミックエッセイです。
最近NHKでも紹介されたようです。
「うつヌケ」はどうやって世に出たか|NHK NEWS WEB https://t.co/FlY4Zwl96D
— はぁとふる売国奴(田中圭一) (@keiichisennsei) 2017年4月22日
「うつヌケ」とはうつ病を真っ暗なトンネルにたとえ、そこから抜け出した人びとに取材したコミックエッセイである。
作者の田中圭一さんも「うつヌケ」をした一人。
本作では
- どのように「うつ」になったか?
- どのように「うつ」で苦しんだか?
- どのように「うつヌケ」したか?
- どのような人が「うつ」になりやすいのか?
- そしてどう「うつ」との付き合い方?
そして全員の体験談のまとめとして
- なぜ「うつ」になるのか?
- 「うつ」になってしまったら?
本作全体を通じたメッセージは「『うつ』というトンネルには必ず出口がある」ということ。
「うつ」で苦しんでいる人の心の支えたい。そんな作者の想いが伝わってくる作品です。
『うつヌケ』を読んで思うこと。
17人の「うつヌケ」経験を知ることで、「うつ」とはどんなモノか、自身どんな状態にあるのか理解できました。
そして本当に辛い人はどういう状態になるか、ということも…
「うつ」には症状の重さがあるし、感じ方も様々だと思います。
軽症の人もいれば、重症な人もます。
厄介なのは、ここから治療が必要!とか、こうなったら「うつ」です!という、基準がハッキリしていないこと。
つい頑張ってしまう人は辛い状況でも、「このままじゃダメだ!!もっとしっかりしろ!!!」って自分を追い詰めてしまいます。
さらに自分が辛くても周りに気軽に相談できない空気も大きな問題だと思います。
「うつ」という言葉にどこか得体の知れない感覚を持ちませんか?
実は「うつ」に対して得体の知れないイメージを持っていました。
どこかで精神的な弱さへの偏見があったのかもしれません。
何か事件があると「容疑者は精神科への通院歴があり」とマイナス方向に報道されることが多いけれど、精神科への通院歴がある=心のほころびを治そうという意志があったというわけで、通院歴がないほうが、大変なことのように思うし、気軽に精神科に行ったり、通院を公言できる社会のほうがいいよなぁ…
— はあちゅう(裏) (@bot_hachu) 2017年2月12日
こうした背景から「うつ」な性質を持った人は、どんどん追い詰められてしまうのだと思います。
必要なのは「うつ」がどんなものか多くの人が理解することだと思いました。
終わりに
僕は自分を「うつ」っぽい人だと思っています。
最近「うつ」になったということではなく、ずいぶん前から「うつ」っぽい性質を持っていたということです。
僕はどんな時も「自分に責任がある」「相手に申し訳ない」と思い込むクセがあります。
例えば会社でノルマが達成できないと
「努力が足りないからだ…」
仮にノルマ達成しても
「もっとできたはずだ…」
ってなります。面倒くさいでしょ。
こうして自分を責め続けることで「うつ」を悪化させていたのだと思います。
会社員時代は通勤電車で好きだったMr.Childrenの『I’LL BE』をリピートして聞いてテンションを無理やりあげてました。あの時は辛かったんだろうなー。
最近妻から、目の前のことを「楽しめるスキル」に気づかせてもらったおかげで、前向きに進めるようになってきました。
気をぬくとすぐに「うつ」っぽくなりますけどね。
この本を読んで、「自分を認める、褒める」ことの大切さに気づきました。
そんなのんびりできる立場でもないのですが…
出口のないトンネルで苦しんでいる人。
よくわからないけど閉塞感を感じている人。
なんか毎日辛い人。
どうしようもなくなる前に一度この本を読んでください。
誰にでも「うつ」になる可能性はあると思います。
ちょっとしたことで楽になるかもしれません。
それじゃまたー。