【書評】人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

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【書評】人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

「努力すれば報われる」
そんな考えを持っている方は今すぐこの本を読んでください。

世の中には数多の法則があります。
この本は人間の世界で、「運」とか「努力」という言葉に置き換えられてきた目に見えない法則を見える化してくれています。

「あいつはどうしてうまくいっているんだ?」
「能力は同じなのにどうして差がついた?」

会社でこんな思いをしたことがある人は、一日でも早くこの本を読んでみてください!
この本にはあなたが賢く生きるヒントが書かれています。

本の内容が気になった方は作者のふろむだ(@fromdusktildawn)さんのブログから無料で試し読みするできますよ。https://fromdusktildawn.hatenablog.com/entry/2018/08/09/015656

人間の構造を理解しているか?

この本に書かれている法則は数百年前から変わっていない本質、人間の心理がわかりやすく説明されています。
学生時代に授業を受けた「心理学」の使いどころがわかっていませんでしたが、この本を読んで「あ〜なるほど!」と、腹落ちしました。心理学は叶えたいことを叶えるために必要なサプリメントのような存在なんですね。
うまく使えばここ一番で結果をだすこともできるし、使い方を間違えると副作用が生まれる可能性も・・。とにかく自分自身の心の動きを正しく把握することから始めましょう!

<人間の脳の特徴>

脳には以下の3つを求める特徴があるそう。

・一貫性

過剰に一貫性を求める

・原因

過剰に原因を求める

・結論

過剰に結論を急ぐ

こうした特徴を見てもはじめたはピンと来なかったのですが、本文を読んだあとは思わず「なるほど」と頷いてしまうことばかり。人間の行動を理解する上で、一般的に人間がどんな傾向があるかを知ることは大切ですね。

思考の錯覚

人間には「思考の錯覚」があります。
ご存知の通り、「錯覚」とはないものをあると感じてしまうこと。
人間が錯覚を起こしやすいポイントを知ることで、気づかぬうちに錯覚してしまっているこ部分に気づくきっかけになったり、錯覚によって相手にどんな印象を持たれたいかをコントロールすることに役立たせることができます。

起こしやすい試行の錯覚の例をまとめます。この一覧を見て、「私に限ってそんな錯覚は絶対に起こさない」と思った方ほど本を読んだほうがいいかもしれません。

・ハロー効果

1つのプラスの属性値に引っ張られて他の属性値も底上げされてしまう現象。

・少数の法則

統計的に有意といえない少数のサンプル数のデータから、データが示す法則性が真実だと思い込むこと。

・後知恵バイアス

物事が起きてから、自分はそれが起こることを予想していたと考える傾向。

・利用可能性ヒューリスティック

脳がすぐに利用できる(すぐに思い出せる)情報だけを使って答えを出す認知バイアスのこと。(すぐに思い出せない情報は無視して判断を行ってしまう)

・デフォルト値バイアス

取りうる選択肢の中で過剰にデフォルト値を選んでしまう傾向。

・認知的不協和の理論

自分の中で矛盾や葛藤があるとき、無意識のうちにその矛盾を解消しようとする。現実を変えることで認知的不協和を変えられる場合は、健全な結果になるが、それが難しい場合、意識は認識や記憶の書き換えによって矛盾を解決する。

・感情ヒューリスティック

好きな物はメリットだらけでリスクが少なく、嫌いな物にはメリットがほとんどなくリスクだらけだと思い込む認知バイアス。

・置き換え

答えるのが難しい質問を突き付けられると、無意識のうちにそれを簡単な質問に置き換え、簡単な質問の答えを元の難しい質問の答えだと思い込む認知バイアス。

・一貫して偏ったストーリーを真実だと思い込む

すべての情報をあたえられるより、一貫して偏った情報だけを与えられた方が魅力的で説得力があり正しいと感じる認知バイアス。

自分に自信があって、錯覚に惑わされず冷静に判断できていると思う人ほど、錯覚の罠に陥っている可能性が高いです。自分がこれらの錯覚を起こしていないか見直してみる価値があります。

一方、自分に錯覚があるのと同様に、他人にも錯覚があります。
こうした脳の基本的な構造を理解することで、自分の錯覚にも気づけますし、他人の行動を予測することにも活用できます。うまく生きるために必要なのは人間の構造を理解して、自分の実現したい方向に利用すること。

錯覚を味方につける

物事の成功に近づける為に必要なのは、実力ではなく運なのだそうです。そこで大切なのは、打席に立つ回数(試行回数)を増やすこと。
文中で書かれていた、

スキルアップに投資するより、スキルアップできる環境に投資するほうがリターンが高い

は、まさにその通り。

数多く試した事例から生まれた成功を、ハロー効果を活用することで思っていもいないチャンスに恵まれる可能性が高くなります。

一度企業に成功した起業家が繰り返し成功するのはこうした理由からなんだそう。こうして錯覚を利用することで、自分の成長速度をたかめてくれる環境を引き寄せてくれるのだそうです。

まとめ

大きな声で実力主義が叫ばれる現代ですが、現実の世界では実力以外の要素が大きな力を持っています。

この本は多くの人が気づかずに通り過ぎてしまう生きる上でのヒントを教えてくれる秘密の書。
上手に使えばきっと私たちの進むスピードを加速させてくれるでしょう。

ふろむださんのように人間の構造を冷静に分析できる人ってすごい…。そしてこんな本が千円前後で読めるのがまたすごい。

明日から使えるヒントが詰まった本ですので、ぜひ読んでみてください。きっと後悔しないと思います。

著者の紹介

著者は複数の企業を創業し、そのうち1社は上場させている起業家。ブログも人気で数百のはてブがつく記事も多数書いています。ブログもためになる記事がたくさんありますので、一読をオススメします。https://fromdusktildawn.hatenablog.com/

ふろむださんの本が好きな方には橘玲氏の本もおすすめ

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keiki
Keiki Ishikawa,1987年生まれ。東京生まれ東京育ちの東京っ子。テンションの振れ幅が広いが、基本的にローテンションなことが多く、一週間ほど家にこもっても苦にならない精神力を持っている。大学卒業後、地方銀行に勤務。妻と出会い退職・世界一周を決意。500日間の世界一周を経て現在に至る。