欲深い男と効率。
欲望。
僕は日本にいる時から自分が欲深いと思ってました。
なんでも欲しくなるし、独占したくなってしまいます。
先日グアテマラのアンティグアでこの
「欲深さ」
について考えてみました。
<strong>欲望①~おいしいコーヒーが飲みたい~</strong>
僕たち夫婦はコーヒーが好きです。
旅行中はインスタントコーヒーが飲めるだけで幸せです。
そんな状態で、グアテマラにやってきました。
ご存知の方もいると思いますが、グアテマラはコーヒーの一大産地。
せっかくなので、普段行かないようなオシャレなカフェで美味しいグアテマラコーヒーを飲みました。
手作業で丁寧にドリップしてくれるコーヒーです。
よく考えてみると日本で飲んだことありません。
飲んでみると香りに驚きます。
「もわぁぁあぁ~ん」
と香ばしい風味がお店中に広がります。
口に含むと…
「ふあぁぁぁぁぁあ」
っと豆の香りが広がります。
豆の香りがしっかりとしており、酸味の少ないスッキリとした味わいが広がります。
夫婦で「うまいねぇ~」
とまったり楽しみました。。
ちなみにコチラのドリップコーヒーの値段は30ケツァール(480円・マグカップ約3杯分)です。
3日ほど同じカフェに通うと、
次の欲望が…
<strong>欲望②~部屋でゆっくりしながらおいしいコーヒーが飲みたい~</strong>
そこでグアテマラ・アンティグア産のコーヒー豆を買いました。
僕らが泊まっていた宿「ペンション田代」にはハンドドリップ用の道具があります。
コチラのコーヒー豆の値段は60ケツァール(960円・約500g)
宿で美味しいコーヒーを存分に飲めるようになり、
最初は大満足していました。
が、だんだんコーヒーを作るのが面倒になってきました。すると、
次の欲望が・・・
<strong>欲望③~楽しておいしいコーヒーが飲みたい~</strong>
マジでほしい。
すごくほしい。
おいしいコーヒーを思ったときにすぐ飲みたい。
ただ欲望が渦巻いてるだけです。
旅行中にコーヒーマシンは持ち運べません。
定住していたら確実にコーヒーマシンを買っていました。
<strong>欲望進化の過程</strong>
①おいしいコーヒーが飲みたい
②家でおいしいコーヒーが飲みたい
③家で素早くおいしいコーヒーが飲みたい
と順調に欲望が進化しました。
今回はコーヒーでしたが日本にいる時はすべのことでこの欲求が発生していました。
あ。これってマズローってやつじゃないすか。
<strong>効率化の先にあるものは?</strong>
そして効率化した代わりに一体何を得られるんだろ。
効率化した時間の分幸せが増える?
僕の場合は特に幸せは増えないでしょう。
ただ時間短縮できるだけ。
ではその変わりに何が増えた?
うーん。
わかりません。
こうして効率化を追いかけ続けた先に一体何が待っているのか。
死ぬまで追いかけても追いつけないです。
今まで繰り返してきた歴史と全く同じ道をたどっている気がします。
<strong>僕は思うのです。</strong>
「こうしたい」と思う欲求がないとずっと現状維持です。
僕はゴーダマになれていないので、欲求が無くなることはありません。
が、第一の欲求を達成した後にやってくる「効率化」に対する欲望。
この欲望をコントロールしないといけないと。
このとどまることのない欲望をストップさせるためには、
自分が満足するポイントを自覚することだと思います。
つまり、最終的な欲求だけではなくその過程を楽しむ。
例えばコーヒーの場合は、
「コーヒーをゆっくり淹れる行為」+「コーヒーを飲むこと」=「僕たちの幸せ」
という具合です。
「コーヒーを飲むこと」だけが目的だと理由なき効率化を無限に追いかけてしまいます。
なので、自分の満足するポイントをしっかり決めて、徐々に高まってくる欲望を断ち切ってしまえ!!って話です。
このまますべてを効率化・機械化していった先には一体何が残るのか。
人間は一体何をするのか。
何をしたいのか。
全てのことを手間をかけてやる必要はないです。
けれど、自分が大切にしたいと思うことは手間をかける。
僕は頭にしっかりとこの考えを頭に残しておかないと、すべてを「効率化」という免罪符のもとで省いてしまう。
コーヒーも最終的にはボタン一つで楽しめるようになると思う。(既にっぽいのはあります)
近い将来、食物を食べなくても、それだけ食べていれば生きていける未来の科学的な「食べ物」も作られる。(すでにっぽいものはあります)
でも僕は全てが簡単になってしまうのは嫌だ。
大切にするものは自分で選びたい。
考えのない効率化にはNoと言いたい。
「効率化」=「良い」
という方程式は成立しない。
この旅を通して、僕たち二人の中で今まで当たり前だったその価値観は大きく変化してきている。
とグアテマラの片隅で欲望と効率について思うのでした。
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