ここはどこ?やっと到着したここは・・・【ロライマ3日目】
嵐の中、泣きそうになりながら、歩き続ける。
強風と共に、冷たい水しぶきが疲れ果てた体に体当たりしてくる。
あーーーもう嫌だ。
手を借りないと、登れなかったり、次の岩場に足が届かなかったり、
ロライマはそう簡単に私を上へは登らせてくれない。
ずぶ濡れになりながら、登り続け、ようやく山頂に到着した。
ここはどこ?
そんな感想だった。
火星?
まるでどこかの惑星に辿り着いたかのような景色が一面に広がっていた。
すごい・・・・
あのテーブルのような山の上には、こんな景色が待っていたんだ。
上に着くと、さっきまで私たちに降り注いでいた大量の雨水が至る所に溜まって、水溜りと言うより、小さな池がたくさん出没していた。
一面岩だらけ。
2億年前から、ずっとそのままの岩たち。
その岩の上を歩いているなんて、ちょっとロマンがあるね。
なんて、そんなこと考えてる余裕なんて、当然なくて、
ただただ、今日の寝床にたどり着きたかった。
ようやく辿り着いた巨大な岩の塊。
そう、ここが今日の宿。
ロライマの山頂では、グループごとに巨大な岩かげの洞窟にテントを張る。
さっきまでの雨が嘘のように止んで、時折、青空が顔を出しはじめた。
びっしょびしょの洋服を着替えて、みんな一斉に干す。
それから、昼食の時間だ。
寒さと疲労と、もうとにかくなんでもいいから、温かくて甘いものがほしい。
そんな今日のお昼ご飯は・・・
これだった。
ちがう、なんか違う。
日に日にごはんの質が下がっているような気がするのは、私だけじゃなかった。
ま、そうだよね。
ガイドのシモンだって、ポーターさんたちだって、日に日に疲れが増すものね。
明らかに濁った水を沸かして、コーヒーを入れる。
あとは、疲れた体を休めるのみ。
このツアーも3日目。
まだ、3日も残ってるんだもの。
明日は、このロライマの上をお散歩デー。
明日は、どんな景色が待っているんだろう。
いつだって、未知の世界との遭遇は楽しい。
*2016年2月のおはなしです。
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